僕の住んでいるマンションでは以前から盗難が多発しています。
「地下の物置で盗難が発生したので気を付けてください」と昨年の9月ぐらいにお知らせがありました。
物置部屋にアクセスするには各入居者が持っている鍵を使わないと入れません。しかし一度中に入ると、フェンスで囲われた各部屋ごとの物置スペースがあるだけで、そのケージには自分で購入した南京錠を付けるだけといった非常にセキュリティの緩い環境です。
昨年の大みそかに妻が物置部屋に降りて荷物を取りにいった際に、僕たちのケージの前に針金が落ちていました。
一見すると荷物が荒らされた形跡もありませんでしたが、妻のスーツケースに入れていた財布と現金が盗まれたことがわかりました。
引き寄せの法則を学ぶ前の自分であれば、ショックを受けるだけでなく、怒ったり、恐怖を感じたり、取り乱したりしていたと思います。
それなりの金額でしたから、もちろんお金が盗まれた時はショックでしたが、出来事に対してニュートラルな視点を持つことができるようになっていたので、必要以上に落ち込むことはありませんでした(なんで貴重品を倉庫に置いてるんだよとは内心思いましたけど)。
「新年を迎える前にそのことがわかってよかった」とか「泥棒と鉢合わせすることがなくてよかった」とか、いかに自分がツイているかということを瞬時に頭によぎりました。
どんな出来事にもポジティブとネガティブがある、ということを普段から実践することによって、思考の癖が変わってきたのだと思います。
それでもふとした時にネガティブな感情が出てきそうになったこともありました。
「内部の人間が手引きしているに違いない。夜遅くに地下をうろついていたコンシェルジュが怪しい」という思考が頭をよぎりました。
以前の自分であればこのマイナスな感情に支配され、終始嫌な気分で過ごしていたと思います。
でもすぐに「ネガティブな感情でいてもお金が戻ってくるわけではないし考えてもしょうがない」と思考を切り替えることができるようになりました。
ただ「盗まれたお金はきっと大切にしてもらえないだろう」という悲しい気持ちになりました。
でもその反面、今回の件で「お金の管理をもっと気を付けるようになった」とか「お金を盗まれることに対する恐れが小さくなった」というポジティブな面も見つけることができました。
盗まれたお金たちが僕に教えてくれたギフトなのだと思っています。
ちなみに反対側の棟に住む知り合いはケージの鍵を破壊され、スーツケースを盗まれたようです。車上荒らしもあったようで、その人達に比べれば僕たちは比較的被害がすくなかったように思います。
お金は正しい人のところに必ずしも集まるわけではありません。
もし正しい人がお金持ちになるのであれば、泥棒や詐欺師をやろうと思う人間はいないはずです。
ではなぜ彼らはお金を手にすることができたのか、
それは「お金が手に入る」というワクワクの波動を持っていると共に、「手に入らなかったらどうしよう」というメンタルブロックが潜在意識にないためです。
ですが彼らはお金の本質を理解していないと思います。
以前にもお話したように「お金は手段であって目的ではない」です。
お金を手にすることによって僕たちが最終的に手にしたいものは「心の平穏」です。
彼らはお金は手に入れたかもしれませんが、今後の人生は「不安と恐怖」という「心の平穏」とは真逆の感情を抱えて生きていくことになります。
感情が伴っていないとどんなにお金を手にしても幸せになることはできません。
もし僕たちが普段から自分の人生に不満ばかり言っていたら、たとえ大金を手にすることができたとしても、結局別の何かに不満を抱えるようになると思います。
幸せになるためにはお金ももちろん大事ですが、普段から幸せを感じる訓練をしておかないと、いざお金を手にしても幸せな気分にはなれません。
彼らの思考はお金=幸せになっています。
でも実は物質的な豊かさだけでは、人生に幸せを感じることができないということが理解できていません。
悲しい話ですが、世界でもトップクラスの経済的豊かさを持つ日本の自殺率が高いことからもそのことがわかります。
盗まれたお金が教えてくれたギフトを大切にして、幸せになるための訓練を続けていきたいと思います。
今日は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。