人間関係において信頼・信用というのは最も重要な要素のひとつです。
信頼や信用というのは、人を勇気づけたり安心させることができるという素晴らしい力を持つ反面、使い方を間違えてると人を悪の道にコントロールすることもできてしまう恐ろしい力も持ち合わせています。
ビジネスもすべて信頼・信用の上に成り立っています。
今日のブログでは信頼・信用の違いとその獲得方法についてお話をしていきたいと思います。
信頼と信用の違い
信頼と信用とは同じものとして考えられることがありますが、僕は微妙に違うと思います。
信頼>信用
その力関係を表現するならこのような形になるのではないかと思います。
「信用しているけど、信頼していない」ということはあり得ても、「信頼しているけど、信用していない」ということはありえないように思います。
信用とは?
例えば、あなたのところに見知らぬ人が訪ねてきます。
その人によると明日開催される競馬のメインレースで10番の馬が勝つと言われました。
半信半疑だったあなたは、翌日テレビで競馬のレースを見ると、その人の言う通り10番の馬が優勝しました。
そして翌週、再度その人が訪ねてきます。
「明日のメインレースで8番の馬が勝つ」とあなたに伝えて去っていきます。
翌日テレビで競馬を見ると、やっぱりその人の言う通り8番の馬が勝ちました。
さらに翌週その人がまたやってきます。
「私は未来が予言できる。10万円払えば明日の競馬で勝つ馬を教えてやる。そのレースにあなたの全財産をつぎ込めば、あなたは億万長者になれるだろう」
とあなたに告げます。
完全に信じ切っているあなたはその人に10万円払い、翌日のレースに全財産を投入します。
そして全財産を失います。
その人が現れることは二度とありませんでした。
これが「信用」です。
詐欺師に騙されるのも、彼らが人を信用させるのが上手だからです。
人が他人を信用するのは、なにかしらの実感があるときです。
このケースでいうなら、最初から「翌日の競馬に全財産を投入しなさい」と言われても、実際その通りにする人はいないでしょう。
しかし、何度も予想を的中させることで、あなたはその人の言うことは正しいと信用するようになり、結果として騙されることになってしまいました。
信頼とは
信頼とは信用に「他者理解」がプラスされたものです。
あなたが落ち込んでいる時に、あなたの気持ちを理解する人が現れたらきっとその人のことを信頼するでしょう。
この信頼関係が強くなると一種のマインドコントロール状態になります。
テロリストが自分の命を捨ててまでテロを起こすのは、そのリーダーを完全に信頼しているからです。
家族にも誰にも信頼されず孤独感を感じていた人が、そのリーダーだけが理解してくれたら、自分の命を捨ててでもその人の役に立ちたいと思うかもしれません。
ちなみに信用だけではそこまでの催眠状態にはなりません。
前述の詐欺師が何回競馬の予想を的中させたとして、「私のためにあなたの命をかけてください」と言われてもさすがに従わないと思います。
信頼・信用の持つ力
他者から信頼・信用してもらえるようになると、どんな状況になっても生きていくことができます。
あなたが無一文になって路頭に迷ったとしても、あなたのことを信頼してくれる人がいれば、絶対に助けてくれるでしょう。
有名人のクラウドファンディングに出資する人が多いのも、その有名人のことを信用しているからです。
逆に言えば、例えどんなに良い商品を持っていたとしても、信用してもらうことができなければ何も売れません。
「誰にもわかってもらえない」と孤独感を感じている人は多いです。
人々がお互いを理解し信頼しあえるような社会になれば、自己重要感が高まりもっと前向きに生きる人が増えるでしょう。
「信頼する」するということは、人の人生を変えるだけの力があります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。