人間には「幸せセンサー」というものがあります。
一般的にそのセンサーは年を取るにつれ徐々に鈍っていくという傾向があります。
そして、長時間幸せを感じ続けていると感度が落ちて反応しなくなる、という特徴も兼ね備えています。
人間は生まれたばかりの頃、皆がこの「幸せセンサー」が全開の状態です。
目に見える世界のすべてが新鮮で、好奇心の固まりだからです。
しかし、いつからか好奇心は薄れ、目の前に見えている景色に心を動かされることを忘れていきます。
一般的に幸せとは、自分の望む現実が実現して初めて感じることのできるものだと考えられています。
しかし、実際にはそういう出来事がなかったとしても幸せを感じることは可能です。
そのためには、失われた感覚を取り戻し、働かなくなった「幸せセンサー」の感度を上げていく必要があります。
どんな人でも幸せセンサーの感度は落ちる
ごくまれに大人になっても子供と同じぐらい幸せセンサーが敏感な人がいますが、大半の大人はこのセンサーが機能しなくなっています。
子供の頃はほんのささいなことに喜んだり、心を躍らせたりしたものです。
しかし、そういう状況も徐々に慣れてくると「嬉しい」とか「幸せ」という感情を感じにくくなってきます。
幸せという感情は「慣れる」んです。
普通に考えたらパソコン一つで世界中とつながることができたり、スマホ一つで電話したり、動画をみたり、調べものをしたり、ゲームをしたりできるということは凄いことのはずです。
もっと言うなら、ちょっとスーパーに行くだけで安い価格で新鮮な食材を手に入れることができるのも、普通に考えたら奇跡的なことです。
確かに初めて巡り合った時は、そういうものたちに感動したことがあったかもしれませんが、次第にその環境が当たり前になってきて、「感謝」や「幸せ」という気持ちを感じなくなっていきます。
でもそれは、人間には「慣れる」という能力がある以上仕方のないことだと思います。
幸せセンサーが敏感な人
幸せそうな大人の人を観察していて気付いたことは、彼らは本当にささいなことに感動するということです。
道端の花が綺麗というだけで喜んだり、自動販売機でジュースを買えることに喜びを感じたり、太陽の光に感謝したり、普通の人からすると考えられないようなことにまで幸せを感じています。
別に彼らはお金持ちになったから幸せを感じているわけではありません。
どこにでもあるような当たり前の光景に感謝したり、感動したりしているだけです。
しかし、結果としてこういうタイプの人が裕福になる傾向が強い印象があります。
この記事でも書いていますが、お金は喜んでくれる人のところに流れていく傾向があります。
普段から当たり前の光景に感謝できる人というのは、お金が流れてきても当然感謝します。だからお金のことも大切に扱うはずです。
でも普段からそういうことに感謝できない人は、お金がやってきたときだけ喜ぶかもしれません。
でも、「お金がある」という環境に一度慣れてしまうとその喜びも忘れてしまい、お金に感謝しなくなることは容易に想像できます。
だから、そういう人はお金に嫌われて結局裕福になれないことが多いのです。
幸せセンサーの感度のあげ方
幸せセンサーの感度を上げるためには、あるものを減らす必要があります。
それは「当たり前」です。
「当たり前」とは感謝の正反対にあるものです。
この「当たり前」の数が少ない人ほど幸せを感じやすい傾向があります。
よく「失って初めて、当たり前の日常が本当の幸せだと気づいた」という言葉を聞くことがありますが、あれは当たり前の日常が当たり前でなくなったから、その状況を幸せだと感じるようになったということが言えます。
したがって、当たり前の数を減らしていけば幸せを感じやすくなるということです。
何度もいいますが、望む現実がやってきたから幸せを感じるのではありません。
すでにあるものの中に幸せを感じるから望む現実がやってくるんです。
幸せセンサーの感度を上げるのは簡単です。
いちいち意識すればいいだけです。
例えば何かお店で商品を買ったら、その裏面を見ます。
そこにはその商品を作った会社の情報なんかが記載してありますね。
その会社の人達が自分の代わりに働いてくれたおかげで、自分は人生の時間を浪費することなくその商品を手に入れることができたわけです。
我々が寝ている間にも働いている人はたくさんいます。
そういう人がいるおかげで僕たちは便利で安全な生活をすることができています。
多分そういうことを考えたことのある人はたくさんいるはずですが、だいたいすぐに忘れてしまうんです。
それをずっと意識しつづければ、自然と「幸せセンサー」の感度がよみがえってきます。
人生とは幸せを見つけるゲームのようなもの。
「どれだけたくさん幸せを見つけたか」、「どれだけたくさんの人を幸せにしたか」。
ただそれだけです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。