昨日の記事ではもう一人の自分と向き合い、自分を大切にすることの重要性についてお話をしました。
普段から自己対話をすることを習慣化していると、自分の感情の動きがより客観的に見えるようになってきます。
そこにはたくさんの気づきがあり、それこそが内側の自分(潜在意識)が外側の自分に伝えようとしているメッセージです。
外側の世界だけで生きているとこの感覚に気づくことができないので、もう一人の自分からの重要なメッセージを見逃してしまうことになってしまいます。
なぜネガティブな出来事が起こるのか?
もうひとりの自分が外側の世界の出来事を創造しているとするならば、なぜ彼らはネガティブな出来事を現実としてもたらすのでしょうか?
自分のことが大切なら、自分にとって良い出来事だけを現実化させたほうが絶対いいはずです。
ネガティブな出来事が起こる理由というのは色々ありますが、まずひとつはバランスをとるためです。
宇宙のすべての存在はプラスとマイナス、陰と陽でバランスを取っています。
人生に起こる、ネガティブな出来事を完全に否定してしまうとバランスが保てなくなります。
そのためどうしてもネガティブな出来事というのは必要なのです。
地球には70億人近い人間が存在しますが、誰一人としてマイナスな出来事が起こったことがない人というのは誰一人存在しません。
それは「プラスとマイナスのバランス」というものが、宇宙に存在するための絶対法則だからです。
今度は潜在意識の立場から考えてみます。
潜在意識にとって「あなた」という存在は、何よりも大切な存在です。
だからこそ、幸せになるためにマイナスな出来事というのをもたらすのです。
例えば自分の子供のことが大好きだからと言って、甘やかして好きなものばかり食べさせていたらどうでしょうか?
栄養不足で体調を崩しますよね。
大切な存在だからこそ、健康に過ごしてもらうために子供の嫌いな野菜を食べさせようとするはずです。
子どものことが大切だからといって、好きなことばかりやらせていたらどうでしょうか?
勉強が苦痛でゲームが快楽だからといって、ゲームばかりさせていたら魂が腐りますよね。
大人になってから苦労してほしくないからこそ、子供が嫌がる勉強をさせようとするものです。
そして子供というのはその時の親の気持ちが理解できません。
自分の嫌がる野菜や勉強を強制してくる親に対して反発したりします。
でも後になって考えると、「その時の親の厳しさがあったから今の自分がいる」ということに気づき、感謝できるようになります。
人生もそれと同じことだと思います。
潜在意識(内側の自分)は、あなたのことが大切だからこそ、あなたにとってマイナスな出来事を現実として運んでくるのです。
その出来事は潜在意識からの「愛」です。
そして潜在意識は「その試練を乗り越えることができる」と、あなたのことを信頼しているからこそ、その出来事をあなたにもたらすのです。
そう考えると、ネガティブな出来事も感謝の気持ちで受け取れるようになりませんか?
点と線
スティーブジョブスのスタンフォード大学での有名なスピーチに「出来事というのは未来に先回りして点と点をつなぐことはできません。過去を振り返って初めて点と線がつながるのです」というものがあります。
この「点と点が線になる」状態がメッセージを受け取った状態のことです。
その出来事が起こった時にはその出来事が持つ意味がわかりませんが、後になってからその出来事の意味というのが理解できるようになります。
しかし、点と点を線でつなぐことができなければ、ネガティブな出来事はいつまでたってもネガティブな出来事のままです。
人生の分かれ道
AくんとBくんは会社の大事なプロジェクトでミスをしてしまい、上司からこっぴどく怒られました。
Aくんはその経験をバネに、さらなる努力を重ね会社で昇進していきました。
Bくんはその経験がトラウマとなり、会社を辞めてしまいました。
同じ出来事であったとしても、その受け取り方で人生の進む道は全然違います。
どちらが良くてどちらが悪いという問題ではありません。
Bくんにとってはその会社に残ることが彼の進むべき道ではなく、人生の方向転換をするためのきっかけになっただけという可能性もあります。
潜在意識は出来事を創造し現実化するところまでしかできません。
その先の受け取り方と進むべき道というのは我々にゆだねられています。
子供のためを思ってスパルタ教育をしたら、子供がグレてしまったということもたまにあります。
でもその時親の愛に気づくことができていたら、きっとその子もグレることはなかったでしょう。
僕たちは生まれたばかりの時、みんな純粋で頭脳や能力もほぼ同じでした。
でも「人によって、なぜこうも人生が変わるのだろう」という疑問について考えたときに「潜在意識の愛に気づけるかどうか」という答えに行きつきました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。