コロナウィルスの感染拡大が進んでいます。
情報が錯綜していて、
いったい何を信じればいいかわからない人も多いことでしょう。
「新型」コロナウィルスと言うぐらいですから、
今までに存在しなかったウィルスなので、
情報が錯綜するのも無理はありません。
「新型」なだけに誰も免疫を持っておらず、
治療法も確立されていないのが厄介な点です。
「お年寄りや喫煙者、呼吸器に問題を抱える人以外は心配する必要がない」
という情報もありますが、イギリスではいたって健康な21歳の女性がコロナウィルスに感染して亡くなっています。
コロナウィルスが生まれたのは不可抗力ですが、
ここまで感染が拡大したのは油断と優勢バイアスが生んだ人災だと思います。
こちらの記事も重ねてお読みください。
優勢バイアス
人間誰しも心のどこかで「自分は他人よりも優れている」と思っています。
それを優勢バイアスと呼びます。
他の人たちが何かしらの被害に遭っているのを見たときに、
「自分は大丈夫に決まっている」と思い込むのも優勢バイアスの一種です。
この優勢バイアスが油断を生み、取り返しのつかないことになる場合があります。
詐欺の被害に遭うのも「自分が騙されるわけがない」という油断によるものが大きいです。
僕がベトナムに住んでいた当時、バイクによるひったくりが頻繁に起こっていました。
お客さんにも注意喚起をするのですが、
それでもひったくりの被害に遭う人は後を絶ちませんでした。
僕たちのように現地に長く住んでいながら一度も被害に遭わない人がいる一方で、
わずか数日の滞在で被害に遭う人もたくさんいます。
それも全部優勢バイアスによる油断が原因です。
ベトナムのバイクのひったくりは、
男性だろうがカバンをたすきがけしていようが関係ありません。
被害に遭ったお客さんの話を聞くと、
「自分は男だから狙われないと思った」とか、
「カバンをたすき掛けしてたから大丈夫だと思った」という人が多かったです。
狙う側からするとターゲットが旅行客か現地在住者かの見分けはつきません。
つまり、僕たちもひったくりの被害に遭う可能性はあったわけです。
にもかかわらず、一度も被害に遭うことがなかったのは、
常に神経を張り巡らし、油断することなく一切の隙を作らなかったからです。
コロナウィルスが感染拡大した理由
あらかじめいっておきますが、このような状況になることは誰も予想できなかったことなので、誰かの責任を追及するつもりはありません。
今各国でロックダウンや外出禁止令が出ていますが、
もう少し早い段階でこういう対処をしておけば、
おそらくここまで感染が拡大することはなかったでしょう。
ウィルスは14日間で死滅するらしいので、
初動で14日間だけなんとか抑え込めば大事には至らなかったわけです。
初期の段階ではその脅威の大きさを過小評価していたために、
世界的に感染が広がってしまいました。
今国境閉鎖ができるのならもっと早い段階でもできたはずです。
そして、そうしていればここまで感染拡大することもなかったはずです。
でも、それをやらなかったのは「多分大丈夫だろう」という油断があったからに他なりません。
まあ誰もこんなことになるとは想像もつかなかったでしょうから、
仕方ないことではありますが。
東京の外出自粛要請と学校再開について
東京ではこの週末に外出自粛要請が出ていたそうですね。
カナダではかなり早い段階から外出自粛要請が出ており、
ほとんどすべてのビジネスがストップしている状態です。
海外からの帰国者は14日間の自宅待機が命ぜられ、
違反した場合は罰金もしくは逮捕などの罰則が加えられることになっています。
それでも感染者が日に日に増えているんですよね。
東京は感染者が爆発的に増えたから自粛要請が出たみたいですが、
「それって事前に予見できたんじゃないかな」と思わずにはいられません。
免疫を作る人を増やす意図があるのかもしれませんが、
感染者が増えてから自粛したのでは遅いような気がします。
学校も春休み明けに再開することが決定しているようです。
もしそれで感染者が急増したら、
それはもはや弁解のしようがない人災といえるでしょう。
カナダを含め多くの国々では、公立学校の再開時期が決まっていません。
夏休み明けまで休校するという情報も出回っているぐらいです。
そんな中で、「日本だけ今の時期に学校再開して大丈夫なのかな」と思わずにはいられません。
今東京で爆発的に感染者が増えてしまっているのは、
世界の国々と足並みをそろえず、外出自粛やビジネスのストップをしなかったからです。
学校を再開してしまうとそれと同じことが繰り返されるような気がします。
試練には必ず学びや教訓がある
今は人類にとって試練の時です。
個人レベルではなく、人類にとってもこの出来事は試練であり、
そこには多くの学びや教訓があります。
世界の国々の対応が後手後手になった結果、
経済的にも大打撃を受けることになりました。
これもひとつの教訓と言えるでしょう。
この試練が我々に教えてくれることは数多くあります。
つらい体験をするからこそ普段見えなかったことが見えることもあります。
これ以上感染を拡大させないためには、
目先の快楽を追い求めるのを止め、
長期的視点で物事を見なければなりません。
今はただ試練が過ぎ去るのを待つ時期です。
「ずっと自宅待機で退屈だから」と遊びに出かけてしまったら、
それが原因で自分だけではなく、多くの人たちが感染することになるかもしれないのです。
「自分は大丈夫だろう」と油断しているときが一番危ないです。
先ほどお話ししたとおり、「油断してはいけない」という教訓はすでに得ているはずです。
今こそ地球上の人類が一つになるときです。
「自分は大丈夫に決まっている」と軽率な行動をとって、
足並みを乱すことがないように気を付けなければなりません。
最後まで読んでいただきありがとうございます。