僕たちはプラスの出来事には感謝できるのに、
マイナスの出来事を嫌います。
マイナスの出来事も自分にとって必要だったことがわかると、
「プラスもマイナスもすべては愛である」ということがわかり、
マイナスの出来事にも感謝できるようになります。
表があれば必ず裏もあります。
プラスとマイナスは必ずセットになっています。
電池だってプラスとマイナスの両方があるから、
エネルギーを生み出すことができるのです。
価値観が合わないパートナーの存在
自分のパートナーと価値観が合わなくて悩んでいる人も多いと思います。
自分とパートナーの性格が正反対の場合も少なくありません。
我が家も僕と妻の性格は真逆といっていいぐらい違います。
僕は合理性を重視し、細かいことにはこだわらない性格です。
要するにおおざっぱ(一応AB型)ということです。
それに対し、妻は非常にきっちりした性格です。
そのため、僕が家事をするときはいつも妻に怒られています。
彼女からしてみたら、僕のやることは雑で適当だからです。
僕としては十分にやっているつもりでも、
妻の求めるレベルには全然到達していないのです。
そういうことを言われるたびに、
(うるせーなー。そんな細かいことどうでもいいだろ)
といつも思っていました。
なぜこうも性格が真反対の2人が一緒に暮らしているのか?
そう思ったことも何度もあります。
でもあるとき、妻の存在が家族のバランスを取ってくれていることに気が付いたのです。
もし僕と同じような性格の女性と結婚していたら、
部屋は散らかり放題でカオス状態になっていたでしょう。
料理もまともにできず、
いつも外食ばかりで不健康な生活になっていたかもしれません。
僕が人生や仕事に対してすごくやる気や希望に満ち溢れていると、
必ずと言っていいほど妻の精神状態がおかしくなります。
(妻はできれば日本で暮らしたいと思っているので、カナダで暮らすことを責められます)
そのたびに仕事を頑張ることに罪悪感を感じていました。
「自分がここで頑張ることは家族にとって幸せなことだろうか?」
そして、頑張ることに後ろめたさを感じ、
やる気や希望はどんどん薄れていってしまうのです。
昔は「せっかくやる気になったのに水を差すなよ」と、
妻に対して思っていたこともあります。
自分がうまく行かないのは妻のこういう態度のせいだと、
彼女のせいにしていたこともあります。
でも、妻のこの振舞いのおかげで家族のバランスが取れていることにある時気が付いたのです。
僕は仕事に夢中になるとそのことしか考えられなくなる性格です。
家族のことを二の次にして仕事にのめりこんでしまうのです。
妻が定期的に爆発してくれるおかげで、
僕は仕事から家族に意識を向けることができていたのです。
「もっと家族のことも考えないと」
ということに気づかせてくれていたということです。
(もちろん妻が意図的にそう振舞っているわけではありませんが)
僕がアクセルなら彼女はブレーキです。
アクセル全開で突っ走ると事故を起こします。
もし妻が爆発しなければ僕はさらに仕事にのめりこみ、
家庭をほったらかしにしていたでしょう。
妻がブレーキを踏まなければ、家庭崩壊していた可能性が非常に高いです。
だからこそ、僕のやる気がMAXになるたびに妻が爆発していたことがわかりました。
妻が家族のバランスをとってくれていたのです。
妻は依存的で自分でバリバリ働くタイプではありません。
だから僕のような仕事が好きな人間と一緒にいるとバランスが良いのです。
夢ばかりを追い求めていたら足元をすくわれます。
現実的にばかり生きていたら人生の可能性が閉ざされます。
アクセルもブレーキも両方あるから安全に運転することができるのです。
節約家と浪費家のカップルが、お互いの価値観のズレで悩むというのはよくあることです。
もし2人とも浪費家ならその家庭は経済破綻するし、
2人とも節約家なら心の余裕がない家庭になってしまうでしょう。
ズボラなカップルだったら家が散らかり放題になってしまいますが、
几帳面同士のカップルでもそれはそれでピリピリしてしまいます。
価値観が合わないと悩む夫婦は多いですが、
むしろそのほうがバランスが取れていていいのです。
ポジティブに偏りすぎるのもよくない
どんなに体にいい栄養素でも取りすぎると体によくありません。
人生にポジティブなことばかり起こるのも、
努力しなくなるので魂が腐ります。
何もしなくても常に順風満帆ならほとんどの人は行動しないでしょう。
ネガティブな出来事が起こってどん底に突き落とされて、
「こんな人生嫌だ」という痛みがあるから行動するのです。
うまくいかない経験があるから、自分の無力さに向き合い、
さらなる向上をすることができるのです。
バランスが大切
この宇宙はすべての存在がバランスをとって調和しています。
バランス=安定です。
いいことばかりに偏りすぎるということは、
バランスが悪いということです。
サッカーも攻める役割の人と守る役割の人がいるから強いチームができるのです。
攻める役割の人ばかりのチームはバランスが悪いですね。
この世の中が起業家マインドの人だけになってしまったら、
作業をする人がいなくなるので社会が成り立たなくなります。
人生も同じでポジティブばかりではうまく行きません。
ネガティブな出来事を経験するからこそ人間は成長し、
人生に深みがでてくるのです。
マイナスを受け入れるからプラスが手に入る
多くの人々が望む結果を手にすることができないのは、
プラスばかりを受け取ろうとするからです。
プラスとマイナスは2つで一つです。
「コインの表だけください」ということはできませんね。
コインの表が欲しければ裏も受け取らなければなりません。
すべての出来事はプラスにもマイナスにも解釈できます。
ということはプラスとマイナスはセットだということです。
ほとんどの人は「プラスは欲しいけどマイナスは欲しくない」と言っているから、
プラスを受け取ることができないのです。
リスクというマイナスを受け入れるから、
起業家は大きな富を手に入れることができるのです。
サラリーマンや公務員は「安定」というプラスだけを受け取っているように思えますが、「自分のお金や時間を会社や組織にコントロールされる」というマイナスも同時に受け取っています。
国の経済状況により職を失ってしまうこともあります。
そればかりは自分の力でどうすることもできません。
そう考えると安定しているようで実は安定していないのです。
プラスを受け取りたければマイナスも受け取らなければならない。
マイナスを受け取りたくないならプラスを受け取ることはできないのです。
ネガティブな出来事にこそ感謝
あなたは雨が降ったらどんな感情になりますか?
「嫌だな。外で遊べないし濡れるし最悪だ」
と思うのではないでしょうか?
雨に対してポジティブな感情を持っている人は少ないです。
でももし、雨がいっさい降らなくなったとしたらどうでしょうか?
雨が降らないので作物は育たず、
水がどんどん干上がり深刻な水不足に陥ります。
水が使えなくなったら不便どころの話ではありません。
生きていくことすらできなくなります。
雨が降ることで僕たちはそういう思いをしなくて済むのです。
そう考えると、雨が降ることは愛でありギフトだと思いませんか?
人間は不条理な生き物です。
夏が来れば「暑い」と文句をいい、
冬が来れば「寒い」と不満を漏らす。
雨が降ったら文句を言うくせに、
雨が降らなくなったら雨乞いをしはじめる。
物事のプラスの側面しか受け入れようとしないから、
そういう態度になってしまうのです。
プラスもマイナスもどちらも受け入れる覚悟ができていれば、
不満や文句を言うことはなくなります。
なぜなら、マイナスは愛でありギフトだからです。
本当はマイナスにこそ感謝しなければならないのです。
雨がずっと降り続くことはありません。
いつか必ずやみます。
そして雨降って地固まるのです。
あなたの人生の雨が止み、再び日の光が差し込んできたとき、
空には虹がかかります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。