今日の記事は、今までのブログとは一風変わったタイトルなので驚いた人もいるかもしれません。
「あなたの話し方は速すぎるので、ゆっくりしゃべってもらえますか?」
この言葉は誰でも一度は聞いたことがあるでしょうし、言ったこともあるかもしれません。
普段何気なく使っている言葉ですが、実はこの言葉にも人生を軽やかにするためのヒントが隠されています。
他者期待をやめる
ちなみに、わかりやすくするためにこの言葉を引用しただけで、この言葉だけに何か問題があるということではありません。
この言葉にはどのような意味が隠されているのでしょうか?
それは「他者期待」です。
具体的に言うと「相手を自分の思い通りにコントロールしようとしている」ということです。
他者期待をすると人間関係がぎくしゃくするし、イライラや怒りが増えます。
特に夫婦や上司部下の関係などある程度の信頼関係がある間柄で、この他者期待が起こりやすい傾向があります。
「○○して当然だ」とか「なぜ○○できないのか?」など、自分の思い通りに相手をコントロールしようとしている状態が他者期待です。
タイトルの例で言うならば、「(私には)あなたの話し方は速すぎるから、(私に合わせるために)ゆっくりしゃべってください」ということです。
自分が相手に合わせようとするのではなく、相手を自分に合わさせようとしています。
もちろん、客観的に見ても話してのしゃべるスピードが速い場合もあります。
ただ、それでも自分から理解しようとする姿勢を見せずに、一方的に相手のせいにしてしまうと、苦しくなるのは自分自身です。
他者期待をしているとき、主導権は常に他者にあります。
つまり、他者に依存してしまっているということです。
他人というのはコントロールできません。
コントロールできないものを自分の思い通りに動かそうとすればするほど、ストレスがたまり自分の人生にも悪い影響を与えてしまいます。
学びを遠ざける姿勢
相手の話し方が悪いとかわかりにくいというのは簡単ですが、その姿勢では学びを得ることは難しいでしょう。
そのあり方が「自分こそ正しい」というあり方そのものだからです。
本当に学ぼうという姿勢のある人は、たとえ話すのが早くてもなんとかして相手の話を聞こうとします。
それを「自分が理解できないのは、相手の話し方が悪いからだ」という姿勢でいたのでは、相手のメッセージも受け取れなくなります。
仮に相手の話していることがわからなくても、「ああ、自分は早口で話す人にイライラする傾向があるんだな」という気づきを得ることもできます。
自分軸で生きる
相手に合わせるというのは「他人軸で生きなさい」ということではありません。
相手がどんな状態であっても、それによって反応を変えないということです。
他者期待をしているときは、「外側の世界に反応している状態」です。
つまり、他人のあり方に影響されて自分のあり方が変わってしまうということです。
早口の人にはイライラし、ゆっくり話す人には好感を持つというのは相手によって自分のあり方を変えているということです。
この状態にいると相手によって常に自分が変わらないといけないので、非常に疲れることになります。
そうではなくて、相手がどんな人であっても自分軸がブレないあり方であれば、他人に振り回されることがなくなって、人生が非常に軽やかになります。
早口の人に自分のあり方を影響されないために、自ら相手の話すスピードに合わせに行こうとするということです。
これはDo(やり方)の部分は相手によって変化させていますが、Be(あり方)の部分は常に一定です。
大切なのはDoではなく、Beです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。