ふとした言動が相手の逆鱗に触れることがあり、
そのことを「地雷を踏む」と表現します。
人それぞれ心の中に異なる地雷を持っています。
大抵の場合それはその人が大切にしている価値観であり、
その価値観を侵害されるような行為をされると、
怒りという名の地雷が爆発してしまいます。
その人の精神状態も地雷の数に影響を与えます。
心が荒れている人ほど地雷の数が多く、
ちょっとしたことですぐに爆発する傾向があります。
さながら心の紛争地帯です。
心の中に侵入されたら地雷が爆発する状態です。
逆にいつも心が穏やかな人はほとんど地雷を持っておらず、
何を言われてもまったく怒らないという人も存在します。
平和な地域に地雷が存在しないように、
心が穏やかな人は怒りが爆発することはほとんどありません。
敵国を自分の陣地(心の中)に入れない
人間がある事象に対して怒りを感じるのは、
心のフィルターを通してその事象を認識するからです。
例えばあなたが歩きたばこをする人が嫌いだったとします。
ある日、街を歩いているときに歩きたばこをしている人を見かけます。
この時点では「歩きたばこをしている人がいる」という出来事があるだけです。
そこにそれ以上の意味はありません。
そこで終わらせておけば、
「歩きたばこをしている人がいる」
という事実が存在するだけで終わります。
それを心のフィルターを通してしまうことにより、
「許せない」という怒りのエネルギーが生まれるようになります。
心の中にその事象を入れなければ怒りを感じずに済んだのに、
心のフィルターを通すことによって怒りを生み出してしまったわけです。
「歩きたばこが嫌い」という人にとって、
歩きたばこをしている人は敵国のような存在です。
なぜなら、自分の持っている正義と真逆の正義を持っている人だからです。
敵国をわざわざ自分の陣地の中に入れてしまうから、
心の中で争いが勃発してしまうのです。
そして、敵国はあなたの「歩きたばこは許せない」という地雷を踏みます。
その地雷は怒りという爆発を起こします。
自分の陣地(心の中)に敵国を入れなければ争わずに済むのです。
ただ「○○という事実がある」だけで、
そこにはプラスもマイナスも存在しないのです。
荒れている地域は紛争や犯罪が起こりやすい
スラム街と呼ばれる地域など、
街全体が荒れていたり建物がボロボロな地域は、
揉め事や犯罪が起こりやすいと言われています。
そういう地域を綺麗に整備しピカピカにしたら、
犯罪の発生率が劇的に減少したという研究結果もあります。
心の中が荒廃していたら、
それだけ争いも起こりやすくなります。
心が荒んでいる人ほどキレやすいのはそういうことでしょう。
道端にゴミがいっぱい落ちている地域は、
人がゴミを捨てる確率が高くなります。
綺麗に掃除された道端にゴミを捨てられる確率は低いです。
心の中が乱れていれば、
他人から乱雑に扱われます。
心の中が綺麗に整っていれば、
他人から大切に扱ってもらえます。
理解を示す同盟国
自分が大切にしている価値観を理解してくれる人物がいたら、
人は一気にその人に信頼を寄せるようになります。
理解のパワーは絶大です。
宗教に洗脳され非人道的な行いをする人がいるのは、
教祖様という良き理解者に全幅の信頼を寄せているからです。
だれからも理解してもらえない人にとって、
自分を理解してくれる人は家族よりも大きな存在です。
「心を開く」という言葉がありますが、
人間は相手を信頼したときに心を開きます。
心という城壁の扉を開きその人を場内へ招き入れるのです。
その人は自分の正義に理解を示してくれる同盟国のような存在です。
基本的にはいい人である場合がほとんどですが、
場合によっては心を乗っ取られコントロールされてしまう
こともあるので注意が必要です。
まとめ
人間誰しも地雷という怒りスイッチを持っています。
心が穏やかな人の地雷はそう簡単には爆発しません。
ちょっと踏んだぐらいでは反応しないのです。
逆に心が紛争地帯のようになっている人は、
あちらこちらに地雷が仕掛けられており、
ちょっと触れただけで大爆発を起こしてしまいます。
怒りという地雷が爆発すると、
相手だけではなくこちらもダメージを受けます。
場合によっては爆風により、
周囲の人にまで被害を及ぼすこともあります。
怒りという感情は常に内側から生まれます。
外側の世界の出来事はあくまでもトリガーにすぎません。
要するにすべて自分に原因があるということです。
心の中が平和であれば、
トリガーを引かれても爆発することはないのです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。