お金の無駄使いを気にする人はたくさんいるのに、
時間の無駄使いを気にする人はほとんどいません。
お金は無くなっても取り返すことができますが、
時間は無くなったら取り返すことはできません。
時間はお金と交換することができますが、
お金は時間と交換することはできません。
(時間の節約はお金でできます)
お金は無くなっても死にませんが、
時間は無くなったら死にます。
時間は無限にあるという錯覚
一般的に、「たくさん持っているもの」は大切にしないのが人間の習性です。
あなたが何かをコレクションしていて、
何個も同じ種類のものを持っているものであれば、
「1個ちょうだい」と言われたらあげるかもしれません。
でも1個しかもっていないものは、「ちょうだい」と言われても絶対にあげませんよね。
物自体はまったく同じものです。
でもたくさんあるかどうかで価値の大小が変わります。
僕たちはお金を大切に使うことはあっても、
時間を大切にすることはあまりありません。
それは「時間はいくらでもある」と思い込んでいるからです。
たくさんあるから価値がない=大切にしていないということです。
時間軸を見誤らない
「時間は1日24時間、すべての人に平等に与えられている」
誰しも1度くらいは、この言葉を聞いたことがあるのではないかと思います。
この言葉の意味するところを超簡単に言うと、「時間を大切に使いましょう」ということになります。
そのメッセージを適切に受け取っている人もいますが、
この言葉は解釈の仕方によっては「時間の無駄遣い」を助長する恐れがあります。
「すべての人が1日24時間持っていて、
その時間がなくなったら翌日に再度全員に24時間が与えられる」
という解釈の仕方もできるからです。
お金に置き換えて考えてみましょう。
もし何もしなくても毎日10万円が自動的に振り込まれるとしたら、
あなたはそのお金をどう使いますか?
全額使い切っても翌日になれば10万円が無条件で振り込まれています。
どうでしょうか?
多分お金を大切に使うことはしませんよね。
「1日24時間、万人に平等に与えられている」と言う表現だけでは、
「時間は無くなっても(自動的に)増える」という感覚を持ってしまう人も、
一定数でてきてしまうことになります。
これは「1日」という時間軸で考えているから起こる現象です。
1日単位で考えるから、時間は勝手に増える(=無限にある)と勘違いしてしまうのです。
そうではなくて、時間軸を「1日」から「人生」に広げて考えることが大切です。
1日単位で考えると時間は増えているように思えますが、
人生全体から見ると時間は毎日減っていることがわかります。
そして「時間は万人に平等に与えられている」わけではありません。
50年で亡くなる人もいれば80年で亡くなる人もいます。
そして、その両者の持っている時間は平等ではありません。
1日という時間軸で見ると「時間は平等に与えられている」ように見えますが、
人生という時間軸で見ると「時間は万人に平等ではない」ということがわかるはずです。
時間という資源の無駄遣い
「時間の無駄遣い」と聞くと、「家でダラダラしながらテレビを見ること」を想像するひとも多いかもしれません。
それを時間の無駄と呼ぶかどうかは人によって異なります。
普段仕事で忙しく、まったく休息をとる暇のない人にとっては、
家でダラダラと過ごすことで英気を養うことができるかもしれません。
そうなると、それは「時間の無駄遣い」とは呼べないはずです。
本当の時間の無駄遣いとは「考えなくてもいいようなネガティブなことを考えること」です。
例えば将来に対する漠然とした不安です。
「将来国が破綻したらどうしよう」
「リストラされたらどうしよう」
「借金を抱えたらどうしよう」
それを考えることによって、何かしらの行動を起こすのであれば考えてもいいと思います。
でも不安に感じるだけで何も行動を起こさないのであれば、
貴重な時間を嫌な気分で過ごしてしまうだけで何も解決しません。
他には人間関係に関する悩みや怒りもあります。
「上司の理不尽な扱いに腹が立つ」
「同僚がちやほやされているのがムカつく」
「自分はあの人よりも年収が低いし、見た目も良くない」
こういうのも時間の無駄遣いですね。
あなたは他人のために、自分の時間を犠牲にしてまで嫌な気分で過ごしたいですか?
あなたがどれだけ怒っても、ムカついても、嫉妬しても、
相手は痛くもかゆくもありません。
その感情を持つことによって損をするのは自分だけです。
とても馬鹿げた話だと思いませんか?
理不尽な扱いを理不尽だと思わないような人間に何を言っても無駄です。
ちやほやされている同僚にムカつくのは、
あなたの心の中にその感情を呼び起こす種を持っていることが原因です。
他人の良い部分だけ切り取って比較しても、
自分のことが嫌いになるだけです。
あなたは自分に与えられた時間の大半を、マイナスな感情に周波数を合わせて過ごしたいですか?
マイナスに周波数を合わせていると、嫌な出来事がたくさん目につくようになります。
言い換えると、マイナスな出来事を引き寄せるということです。
どうせ同じ時間を使うなら、いい気分で過ごしたほうがよくないですか?
いい気分でいるときは、小さなことにイライラしなくなるし、
他人のことも許せるようになります。
持ち時間は同じでも、プラスとマイナスのどちらに周波数を合わせるかで、
人生はまったく別のものになります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。