僕たちは「他人からどう思われれるか」を非常に気にしています。
特に日本人は見た目を必要以上に気にする傾向が強いです。
僕自身も昔はコンプレックスや劣等感の塊で、自分の外面を非常に気にしている時期がありました。
それは、見た目が良くないと笑われたり、バカにされたりする風潮があるからということがいえます。
当時の僕は自分に自信がなかったので、いつもビクビクしていたような気がします。
カナダにいて感じることは、自分の見た目に関して「他人からどう思われるか」を気にしている人が非常に少ないということです。
みんな実に堂々としていて、人生をとても楽しんでいるように見えます。
コンプレックスは自己否定
息子をプールに連れて行くと、日本ではあまり目にすることのできない光景を見かけることがあります。
カナダ人は日本人と食生活も体質も違うので、非常に体格のよい女性が結構います。
日本人の、「太っている」という認識をはるかに超えるぐらいを想像していただくと、わかりやすいと思います。
そういう女性が水着姿で普通にプールにいたり、
おばあちゃんが泳いでいたりします。
そのことに対して、本人も周りの人間もいたって当たり前に振舞っています。
日本で同じ状況なら、指を差されてヒソヒソ話をされてもおかしくない状況です。
男性もはげている人が多いですが、そのことで周囲の視線を気にして自信なさげにしている人はいません。
もちろん、彼ら彼女らも自分の見た目に関して何も感じていないわけではないでしょうが、だからといってそれが悪いことだとは思っていないはずです。
日本では「はげている」、「太っている」ということは悪であるという価値観があり、
それゆえに指を差されたり、笑われたりする傾向があるように思います。
そして、周囲の人間の目線を気にするようになり、自分に自信がなくなり自己嫌悪に陥る人も少なくありません。
でも、別に間違ったことをしているわけでも、恥ずかしいことをしているわけでもありません。
自分の見た目を気にして苦しくなってしまうのは、
他人以上に自分が自分自身を否定しているからです。
不足感に焦点を当てて自己否定しない
僕はダイエットは否定しませんが、必要以上に体重を気にして自己嫌悪に陥るのは良くないと思っています。
適切なダイエットは健康状態の改善にもつながりますが、
度を過ぎたダイエットは逆に健康状態に害を及ぼすことがあります。
精神的にストレスを感じている人もいるかもしれません。
「もっと良くなりたい」という前向きなモチベーションならいいのですが、
「今の自分はダメだ」というネガティブなモチベーションを感じるならば、
人生がとても苦しくなってしまいます。
その根底にあるものは、「自己否定」と「不足感」です。
不足感を感じやすい人や、自己否定に陥りやすい人というのは幸福度が低いという特徴があります。
あるものではなく、ないものにフォーカスをする癖がついているからです。
そのため、仮に望む現実を手に入れたとしても、また別の不足感を見つけてそこに不満を持つようになってしまいます。
「もっと良くなりたい」というモチベーションで行動しているときは、ワクワクの感情を感じています。
「もっと良くならなければダメだ」というモチベーションのときは、焦りや自己否定を感じています。
でも、根本に立ち返ってほしいのですが、なぜ「良くなりたい」と思うかと言えば、
結果を手にすることによって、何かしらのポジティブな感情を感じたいからです。
だったら、最初っからポジティブな感情でいればいいだけの話です。
自己否定する理由など何もない
さきほどもお伝えしましたが、誰かに迷惑をかけているわけでもないし、恥をかくようなことをしているわけでもありません。
だから、自己否定をする必要などないと思います。
自分の体は両親からの贈り物です。
否定なんかしたら両親も悲しむと思います。
どんなに自分の体が嫌いでも、体は24時間休むことなくあなたのために働いてくれています。
それはあなたに生きて欲しいからです。
なぜ生きて欲しいかといえば、あなたに幸せになってほしいからです。
人間には誰にでも「幸福になりたい」という本能があります。
自分の体を否定することは、そんな彼らの思いを踏みにじることになります。
あなたの体はどんなときもあなたの味方です。
どんなに否定されてもあなたを見捨てることはありません。
他人の目線ってそんなに重要ですか?
その人に良く思われたとして、その人はあなたの人生を変えてくれますか?
実は他人を否定するという行為は自分の首を絞める行為でもあるんです。
なぜなら、「(同じ状況になったら)今度は自分が否定されるかもしれない」という恐怖を潜在的に抱えることになるからです。
つまり、「自分のコンプレックスを他人に否定されるのではないか」と常に恐れを感じることになるということです。
真の美しさ
人間の真の美しさって内面にあると思うんです。
どんなに顔立ちが整っている人でも、怒っている人の顔って美しくないし、
その人の内面って少なからず表情に反映されるからです。
カナダの人達を見ていて思ったのは、
「自分はこのままで十分素晴らしいんだ」
という生き方こそ本当の美しさではないかということです。
自分のすべてを受け入れる。
他人がどう思うかは気にしない。
そう思うことができたら、心がとっても自由になれる気がします。
自分を許せるようになると、他人も許せるようになります。
他人を許せるようになると、人生がとても楽になります。
どんなに見た目が洗練されていても、心の中が否定だらけの人って本当の意味での美しさを持っていないような気がします。
幸福感は自分の内面でしか感じることはできません。
だから、内面を整えることのほうが外側の世界を変化させようとすることよりも、よっぽど大切です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。