今日は人間関係の悩みに関する記事になりますが、人間関係だけに限らず悩み全般に応用できる考え方です。
人間誰しも何かしらの悩みを持っているものです。その中でも人間関係に関する悩みというのは多くの人が抱える悩みだと言えます。
実は悩みから解放されるには「手放す」だけでいいんです。
これだけではわかりにくいと思うので、詳しく解説していきたいと思います。
悩みの定義
悩みというものはどういうものなのかを考えてみると、以下の2つの要素を含むものが悩みだということが定義できると思います。
- その人にとって重要であること
- 簡単に解決できる問題ではないと思っていること
自分にとって重要でないことは悩みになりませんよね。
例えどんなにサッカーが下手くそでも、サッカーに興味のない人にとっては悩みになりません。
でも、サッカーを必死に練習していてレギュラーを目指している人には、「サッカーが下手くそ」ということは悩みになると言えます。
そして簡単に解決できることも悩みにはなりません。
「どうしてもコンビニに行きたい」と悩む人はいません。誰でも簡単にできるからです。
でも「東大に行きたい」と悩んでいる人はいるはずです。それは簡単ではないからです。
自分の内面を見る
人間関係の悩みがあるときは、まず最初に自分の内面を見るようにするといいです。
なぜなら、目の前の現実というのは自分の内面が作り出しているからです。
大抵の人間関係の悩みは、自分のあり方が変わることで解消できることが多いです。
まずは自分の内面と向き合い、「あなたを悩ませる人を作り出す原因」が自分の中にないかを探ってみてください。
他人に嫌われないように生きると自分に嫌われる
おそらくですが、人間関係に悩んでいる人というのは「他人に嫌われたくない」という恐怖がその根底にあるはずです。
「別に嫌われてもいい」と思っている人は自由に振舞うことができるので、人間関係に悩むことがないからです。
上司との人間関係に悩んでいる人は「上司に嫌われたくない」と思っています。
上司に嫌われることによって、自分の評価に影響が出るのを恐れているのかもしれません。
ママ友との人間関係に悩んでいる人は、その人に嫌われることによって仲間外れにされることを恐れているかもしれません。
でも「上司に嫌われてもいい」、「ママ友に嫌われてもいい」と思っているのであれば、別にその人間関係に悩むことはないはずです。
嫌な人に嫌われないようにふるまうと、自分に嫌われます。
心の中にいるもう一人の自分からすると、「なぜ自分の感情を押し殺して(我慢して)、嫌な人と付き合うの?」と思うからです。
あなたも、やりたくないことや嫌だと思うことを無理やりやらせてくる人がいたとしたら、おそらくその人のことを好きになれないと思います。
「他人に嫌われたくない」という意識で行動するということは、それを自分自身にやってしまっているということです。
結局どうしたいのか?
「人間関係に悩む」というのは決断していないから起こる状態です。
レストランでメニューを決めるときも「悩む」という表現を使いますよね。
人間関係も同じです。
「嫌われたくない、でも付き合いたくない」とどっちつかずの状態にいるから悩むのです。
「嫌われたくない」のであれば、今のこの状況を受け入れる覚悟をする必要があるし、「付き合いたくない」のであれば、それによって発生する不利益を受け入れる覚悟をしなければなりません。
嫌われない代わりにストレスを感じ続ける生活を続けたいのか、人間関係の悩みから解放される代わりに多少の不利益を被る生活を送りたいのか、どちらかを選択しなければなりません。
「嫌われたくない、でも付き合いたくもない」というように決断できていないから悩むんです。
人間関係の悩みから自由になれるなら、上司に嫌われようがママ友から仲間外れにされようが幸せだと個人的には思います。
問題を解決しようとするのではなく悩みをなくす
人間関係に悩んでいる人は「問題」を解決しようとします。だからこそ苦しさを感じてしまうのです。
なぜなら、基本的に他者というのは自分の力でコントロールすることができないからです。
コントロールできないものをコントロールしようとすると、フラストレーションを感じます。
だから人間関係の悩みだけでなく、フラストレーションを感じてしまい余計に苦しくなってしまうのです。
悩みから解放されるためには、問題を解決する必要はなく、悩みをなくす(消す)だけでいいんです。
そのためには2つの方法があります。
- 「どうにもならない」と悟ること
- 「どうでもいい」と執着しないこと
どちらも一言で表すなら「手放す」ということです。
どうにもならないと悟ること
例えば、「外に出かけると車に引かれるかもしれないから、外出しない」と言っている人や、「地震が来るのが怖くていつも気が気でない」と言う人がいたら、あなたはどう思いますか?
「そんなこと悩んでたって仕方ないでしょ」と思いますよね。
なぜなら、悩んだところで自分ではどうすることもできないからです。
「車に引かれる」とか「地震に遭う」というのはとても大きな問題です。
大きな問題であれば十分悩みに値するはずですよね。
にもかかわらず、多くの人がそれらに心を悩ませることがないのは、「どうにもならない」と悟っているからです。
「どうでもいい」と執着しないこと
例えば彼氏の浮気に悩む女性がいたとします。
この人は「彼氏との人間関係」に悩んでいるということが言えます。
ある日、この女性に別の好きな人ができたとしたらどうでしょうか?
その場合、彼氏のことなどどうでもよくなりますよね。
そうすると彼氏の浮気に悩まなくなります。
彼氏の浮気という「問題」自体は解決していないのに、悩まなくなったのは「どうでもよくなった」からです。
以上のことからも言えるように、人間関係だけに限らず何かに悩んでいるときは、「問題を解決しようとするのではなく、悩みをなくそう(消す)とすればいいだけです」
あなたは問題を解決したいのではなく、悩みたくないだけですよね?
悩みから解放されるためには「手放す」だけでいいんです。
人間関係の悩み解決方法「人生の遠近法」
例えばニキビに悩んでいる友人に悩み相談をされたとします。
「ニキビがある自分はいかに不幸であるか」という話を延々と聞かされました。
その時あなたはどう思いますか?
「それほど(深刻に)悩むほどのことか?」
と思いますよね。
でも他人にはそういうことを言うくせに、いざ自分がが同じ立場になると同じように深刻に悩むはずです。
これは物事を見る距離が変わったからです。
遠近法というものがありますが、「近くのものは大きく見えて、遠くの物は小さく見える」という習性があります。
他人事というのは距離が遠いです。だから問題も小さく見えます。
でも自分ごとというのは距離が近くなります。そして問題も大きく見えてしまいます。
したがって、問題自体はまったく一緒でも、見る距離によって大きさが変わるということが言えます。
あなたが何かに悩んでいる時は「人生の遠近法」を使うことをおすすめします。
人生の遠近法を使うというのはどういうことかというと、「今という視点で物事をみるのではなく、人生という視点で物事を見る」ということです。
例えば冒頭の「ママ友との人間関係の悩み」についてこの人生の遠近法を使ってみます。
今現在だけでこの問題を見るととても大きな問題のように思えます。
しかし、自分の人生という大きな視野でこの問題を見た時に、「ママ友との人間関係」など取るに足らない問題であるということがわかります。
悩みの定義の一つは「自分にとって重要であること」でしたね。
取るに足らない問題というのは「自分にとって重要」ではなくなり(どうでもよくなり)ます。
つまり、悩まなくなるということです。
もし今何かに悩んでいるのであれば、「それは自分の人生にとってそれほど重要な問題であるか」という視点で見てみるといいと思います。
まとめ
悩みというのは問題を解決しようとするのではなく、悩みを消そうとするとことです。
そのためには「手放す」作業が必要になります。
そして現在進行形で悩んでいる人は「人生の遠近法」を使って、問題の重要度を下げてみてください。
悩んでいる状態というのは、重荷を担いで歩いている状態です。
重たい荷物は置いていけばいいんです。
そうすると人生も軽くなります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。