日本人は気遣いのできる素晴らしい国民性を持っている反面、
「心に余裕がなく他者への寛容性が極めて低い」
という特性も同時に持ち合わせています。
他者への気遣いに配慮しすぎるあまり、
行き過ぎた自己抑制が心の豊かさを奪っているように思えます。
その裏側には「枠から外れると他者から批判される」という恐れがあります。
自分に厳しい人は心に余裕がないことが多いです。
そして心に余裕がなくなると、
他人のことを許したり認めたりすることができなくなります。
経済的にはそれなりに豊かな日本人が幸福感を感じられないのは、
この寛容性の低さが原因の一つだと考えられます。
寛容性があがると自分にも他人にも優しくなることができます。
こころの豊かさを取り戻すためには、
「我慢しない生き方」を心掛けることが大切です。
我慢は美徳であるという文化
日本には「我慢は美徳である」という文化があります。
そのため、自分を抑圧して他人に合わせることが正しいとされる風潮がいまだにあります。
もしあなたもその価値観を持っているなら、
今日を最後にその価値観は捨ててください。
常識=この世の真理ではありません。
もし「我慢は美徳」が日本の常識だったとしても、
それはそう信じている人が多いというだけの話です。
我慢をするとストレスを感じますよね?
ストレスを感じると心に余裕がなくなります。
心の余裕がなくなると人に優しくすることができなくなります。
我慢をしすぎてストレスが爆発すると、
今度はそのストレスを他人にぶつけるようになります。
結果として誰一人幸せになりません。
「我慢が人生にどれだけ大きなマイナスをもたらすか」
常識に縛られているとそのことに疑いを持つことすらありません。
日本ではなぜ我慢がすることが正しいとされているかわかりますか?
その方が秩序が保ちやすいからです。
我慢しない生き方の人が増えたら困るから、
抑圧してコントロール下に置きたいだけなのです。
「仕事=我慢」という価値観
「仕事=我慢」という価値観を持っている人は多いです。
日本人の多くがストレスまみれで働いているのも、
そのことが大きく関係しているように思えます。
「仕事だから我慢するのは当たり前」
そういう風に考えているから、
上司や取引先に理不尽な仕打ちを受けても、
自分で抱え込んでしまう人が後を絶たないのでしょう。
「仕事=我慢」という価値観を持っていると、
人生において大きな損失を被ることになります。
好きなことを仕事をすることができなくなるからです。
「仕事=我慢」という価値観を持っている人は、
好きなことを仕事にして楽しくお金を稼ぐと、
罪悪感を感じるようになります。
「こんなに楽しくお金を稼いでいいものか?」と。
そして、自ら我慢をもたらすような行動を取るようになってしまいます。
「仕事=我慢」という価値観の弊害は
それだけではありません。
この価値観を持っているせいで、
経済的豊かさを遠ざけることになるからです。
「仕事=我慢」という価値観を持っていると、
お金持ちになることを潜在意識がブロックします。
「収入が増えれば増えるほど我慢の量も増えることになる」
という風に潜在意識が考えるからです。
我慢しない生き方
改めて言いますが、他人に気遣いができるということは素晴らしいことです。
個人主義の国が多いので、海外の人たちは自分のことしか考えていない人も多いです。
ただ、自己中心的な振る舞いをする人がいても、よほどひどくなければ特に批判をされるようなこともありません。
自分もそうだからお互い様という意識があるのかもしれません。
ただ、他人に迷惑をかける人の数は日本に比べると多いにも関わらず、彼らのほうが日本人よりも幸せそうに見えます。
どちらが良くてどちらが悪いというものではありません。人によって価値観は違うのでそのことについて議論すること自体時間の無駄です。
ここでお伝えしたいことは、「我慢しない生き方」をすると他人にも寛容になれるということです。
他人に寛容になれると自分にとっても得なんです。
ささいなことが許せない人は、
常に心に怒りやイライラを抱えることになってしまいます。
つまり、他人を許せないせいで、人生の貴重な時間をネガティブな感情に支配されてしまっているということです。
そう考えると、寛容性が低いためにとてももったいないことをしていると感じませんか?
自己中心的な生き方の違い
自己中心的な生き方については2種類あると思います。
- 自分のことしか考えていない(他人はどうでもいい)
- 他者に配慮しながらも自分を大切にする
さきほどお伝えした個人主義の国の人たちは前者にあたります。
だから時に反感を買うこともあります。
自分も他人も幸せになるためには、後者の生き方を目指す必要があります。
この2種類の自己中について理解を深めるために、例を挙げて解説します。
前者のパターンは例えば行列に割り込みをすることです。
自分さえよければ他人はどうでもいいという自分勝手な振る舞いです。
以前このブログでも触れましたが、この思考は貧乏波動を出すことになるので、結果的に自分が損をすることになります。
だから、あなたがもしこういう人を見かけても、「ああ、この人自分から貧乏波動出してもったいないことしてるな」と許してあげてください。
そういう人に腹を立てて損をするのは自分です。
後者のパターンは、例えば「上司に飲みに誘われたけど行きたくない。だから自分の気持ちを大切にして誘いを断る」というようなことです。
自分を優先しているという点においては前者と同じですが、後者は「自分さえよければ他人はどうでもいい」という意識はありません。
我慢しないのは世の中のため
我慢ばかりしていると他人を許せなくなるもの。
自分が我慢していることを他人がやっていたら、
「許せない」と思うことがあるはずです。
そう思うことによって自分も苦しくなります。
つまり、誰一人得をしないということです。
我慢が多ければストレスが増えます。
ストレスが増えると不機嫌になります。
不機嫌になると他人にきつく当たるようになり、
その不機嫌は別の誰かに伝染します。
世の中に悪い影響を与えないためにも、
自分自身がまず最初に満たされる必要があります。
そのためには我慢しない生き方が求められます。
エネルギーを意識して生きる
日々の生活でエネルギーを意識すると、「我慢しない生き方」をすることができます。
量子力学のトピックのときに触れましたが、宇宙に存在するすべての存在はエネルギーの固まりです。我々人間もそうです。
ただ、ここでいうエネルギーとはRPGゲームにおけるHPのようなものです。
例えばエネルギーが100あったとして、嫌な上司と飲み会にいったらエネルギーが10減る。
家族と旅行に行ってリフレッシュしたら、エネルギーが20増えるというような感じです。
お金はエネルギーの交換
エネルギーをお金に換算するとわかりやすいです。
お金のトピックのときに、「人間が本当に欲しいものはお金ではなく、お金によって得られる感情である」ということを説明しました。
この得られる感情がエネルギーです。
例えばさきほどの家族旅行の件を例にあげるとします。
家族4人で旅費が合計10万円したとします。
旅先で幸せな時間を過ごし、エネルギーが20回復しました。
しかし翌日嫌いな上司と飲み会に行き、聞きたくもない愚痴や説教を聞かされました。
それによってエネルギーを10消耗しました。
そして帰りの電車で騒いでいる若者にイライラします。そのイライラを感じることでエネルギーをさらに10消耗しました。
この人は「我慢して他人を優先したこと」、「他者への寛容性が低かったこと」により、10万円(のエネルギー)を失ったことになります(あくまでも例のため数値は適当です)。
このように僕たちは、「日々エネルギーを補充しては失い」を繰り返しています。
エネルギーは目に見えませんし、数値化できないので意識されることはほとんどありませんが、エネルギーをお金に換算して考えると、「我慢する生き方」を選んだことにより、莫大なお金を消費してしまっていることに気づくと思います。
さらに言うなら、そのお金を得るために使った時間も浪費してしまっていることになります。
そう考えると、「我慢しない生き方」を目指すのがどれだけ大切かわかると思います。
我慢しない生き方というのは言い換えると、「自分を大切に生きる」ということです。
エネルギーを失えば行動力やモチベーションもなくなります。
その結果、ほかの分野のことにまで悪い影響を与えることになってしまいます。
僕個人の意見を言わせてもらえるなら、別にその上司に嫌われたところで人生が終わるわけではありません。それが出世に影響するなら、そんな会社は辞めたほうが幸せだと思います。
自分ならむしろ嫌われることによって、二度と気の進まない飲み会に誘われなくなるならラッキーだと考えます。
嫌いな人に好かれるために生きているのか、自分に好かれるために生きているのかを意識するだけで、「我慢しない生き方」をできるようになります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。