自分の過去を振り返れば振り返るほど、
僕はすべての点と点がつながっていることを強く感じます。
高校時代にある出会いをしなければ、
大学に行かず今は地元で暮らしていたでしょう。
大学時代馬術部で主将と喧嘩して退部しなければ、
今頃は乗馬のインストラクターをやっていたでしょう。
添乗員時代、海外ツアーの仕事が全然もらえないことが不満で会社を辞めなければ、
今頃は日本で働いていたでしょう。
シンガポールのビザが切れる時期が少しでもずれていたら、
カナダに来ることはなかったでしょう。
カナダで最初に働いた会社でクーデターを起こされ退社に追い込まれなければ、
雇われずに自分の力で生きていくという決断はしなかったでしょう。
これらの出来事のうちひとつでも欠けてしまっていたら、
今の僕は存在しないことになります。
出来事単体で見るとマイナスに感じるものが多いですが、
長い視野で見ると「すべて最善の方向へ向かうためのプロセスである」ということが非常に腑に落ちています。
人生は自動運転で最善の方向へ導いてくれるのです。
またまたスティーブジョブズのスピーチを引用させてもらいます。
「未来に先回りして点と点をつなげることはできない。君たちにできることは過去を振り返ってつなげることだけなんだ。 だから点と点がいつかなんらかの形でつながると信じなければならない
人生に起こる出来事は自分の内面がもたらしたもの。
良いことも悪いこともすべてがギフトです。
自分の内面は人生の答えを知っているのだから、
僕たちはそのギフトを黙って受け取るだけでいいんです。
自分に必要のないものは手に入らない
あなたは、どうしても欲しかったのに手に入れることができなかったものはありますか?
好きでたまらなかった異性とか
絶対に合格したかった大学とか
昔から憧れていた職業とか
もしそういうものがあるのなら、それはあなたの人生に必要がなかったから手に入らなかっただけです。
この世界では自分に必要のないものは手に入らないようになっているからです。
「いや、そんなことはない。○○大学に入っていれば(○○と結婚していれば)、
自分は絶対に幸せになっていたはずだ」
と思うかもしれませんね。
でも、そんなことはあなたにはわからないはずです。
○○大学に入学したり、○○さんと結婚した時点では幸せを感じるでしょう。
しかし、その道を進むことがその後の人生にとって良いこととは限りません。
○○大学から大企業に進んだ後にリストラされるかもしれないし、
○○さんと結婚したらいきなり人格が豹変するかもしれません。
今進んでいる道が最善の答えだからこそ、
内面の自分がそれらのものを手に入らないようにしてくれたのです。
自分からのメッセージに気づく
内面の自分は出来事を通してメッセージを送ってきます。
ただし、そのメッセージを受け取ることができるかは本人次第です。
例えばあなたがブラック企業で働いていたとします。
とても、最善の人生には思えませんよね?
会社に行くのが嫌で嫌で仕方ない。
それこそが内面の自分からのサインです。
あなたにとってその会社に留まることは適切でないから、
「嫌だ」という感情を通して、会社を辞めさせるためのサインを送っているということです。
そこでそのサインに気づくことができれば、
「自分はこの会社に居続けるべきでない」
という答えが見つかり新しい人生が始まります。
マイナスな感情が湧いてくるなら、それは自分が進むべき方向ではないということです。
それがわからないと、「会社を辞めたら生活できなくなる」と不満だらけの現状にしがみつくことになります。
内面の自分が「そっちじゃないよ」と教えてくれているのに...。
あなたの結婚相手がどうしようもない人だったとしても、
それは自分の人生に必要だったからそうなっただけです。
そこでその人と関係を継続するか、離婚して新しい人生を始めるか、
どちらが正解なのかはわかりません。
ただ間違いなく言えることは、内面の自分は答えを教えてくれているということです。
人生は自動運転、ただし...
人生は自動運転です。
人生に起こる良い出来事も悪い出来事も勝手に(自動的に)起こります。
僕たちはただそれを味わうだけです。
自分で人生をコントロールしているような気になるかもしれませんが、
実はそれすらも勝手に起こる出来事の一部なだけです。
僕の事例でいうならば、
大学の部活を辞めたり日本の会社を辞めたのは、自分の意志によるものです。
しかし、実はその行為すらも「そうなることが決まっていた」わけで、
僕がその通りに導かれていっただけです。
もちろん、当時はそんなこと全然わかりませんでしたよ。
今になって振り返って初めてわかりました。
人生は自動運転で感情はナビゲーションです。
ただ、ひとつだけものすごく重要なことがあります。
「ハンドルを切るときだけは自分でやらないといけない」
ということです。
先ほどのブラック企業の例でいうなら、感情は「会社を辞める(A)」というサインを送ってきています。
ナビが「こっちですよ」と教えてくれているわけです。
にもかかわらず、生活できなくなるからという理由で会社に留まる(B)という決断をしました。
ナビを無視していますね。
「自分でハンドルを切る」というのは、AとBの選択をするところだけは自分自身(外側の自分)に委ねられているということです。
多くの人はナビが道案内をしてくれているのに、
運転に必死で目の前の道路しか見ていないんです。
要するに自分に向き合っていないということです。
だからナビの指示を無視してあさっての方向に進んでしまうのです。
僕たちがやることは、人生で(勝手に)起こる出来事を感情にしたがって進んでいくだけです。
運命と宿命
「すべての出来事が起こるべくして起こるならどうしようもないじゃないか」
という声が聞こえてきそうなので少し補足します。
変えることができないのは宿命であって、
運命は変えることができます。
さきほどの例でいうなら、AとBの選択肢のどちらを選ぶかによって、
その後の人生がまったく別のものになるということです。
Aを選ぶかBを選ぶかは自分で決めることができます。
ただ、A(B)を選んだ後に起こる出来事が、
起こるべくして起こっているというだけです。
そして、またその出来事に対してAとB(もしくはそれ以上)の選択肢が発生します。
人生に起こる大きな出来事だけではありません。
日々の生活によっても運命が変わります。
1~10までの扉があって、1が最低10が最高の選択肢だったとします。
どの扉を開けるかは自分で選ぶことができます。
その場合、1を選んだ人はその日1日をダラダラと無為な過ごし方をします。
10を選んだ人は、その日に自分ができる最善を尽くし人生の質を高めます。
この積み重ねと繰り返しで人生が決まります。
1ばかりを繰り返している人と10ばかりを繰り返している人では、
まったく違う人生になることは言うまでもありません。
前者と後者では(自動的に)起こる出来事も異なります。
まとめ
今の人生がどういう状態だったとしても、
選んできた選択肢の中で最善であることは間違いありません。
出来事をコントロールしようとするのではなく、
その時に感じる感情に従って進むべき道だけを自分で決める。
そうすれば、人生は勝手にうまくいくようになります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。