僕たちは無意識に刺激に対する反応を選択しています。
例えば、あなたが列にならんでいて突然誰かが割り込んできたら、
おそらくあなたはイラッとするはずです。
これは至極当然のことのように思われるかもしれませんが、
もしあなたがそのように感じるのであれば、
それは刺激に対する反応を自分で選択している自覚がないからです。
同じ出来事に遭遇しても何も感じない人もいます。
それはその人が「何も感じない」という反応を選択したにすぎません。
「自分の反応は刺激によって決まる」という思い込みを外さないと、
人生の創造主になることはできません。
何かが起こるたびに感情が揺さぶられ、
いつまでたっても心の平穏を得ることはできないのです。
依存的に生きると運命の被害者になる
「刺激によって反応が決まる」という姿勢は依存的な生き方です。
自分の在り方が出来事によって左右されてしまうからです。
何かに依存することになるので原因を自分の外側に見つけようとします。
「自分が怒っているのはこの人のせいだ」
原因を外側に見つけようとするということは、
このように常に「何かのせい」にして生きることになります。
自分の人生を自分以外のものにコントロールされ、
人生の創造者ではなく運命の被害者として生きることになるのです。
反応しない生き方
自立的に生きている人は刺激に対しての反応を意識的に選択できる人です。
言い換えると、出来事によって自分の在り方がブレることがないということです。
勘違いなきようにお伝えしておきますが、
在り方がブレないというのは感情が動かないという意味ではありません。
自分の在り方に沿った反応であれば感情が動くこともあります。
ただ、自分の在り方に沿っていない刺激に対しては、
それが良いものであれ悪いものであれ感情がブレることはないということです。
「大切なのは自分の在り方であって出来事ではない」
自立的な生き方をしている人はそのことが理解できているからこそ、
刺激に対する反応を意識的に選択しているのです。
○○に反応する=不幸の始まり
この世の中には、反応してよいものと反応してはいけないものがあります。
反応してはいけないものに反応してしまうと不幸が始まります。
反応してはいけないものとは、自分の力でコントロールすることができないものです。
そういうものに反応すればするほど人生は苦しくなってしまいます。
制御不能な乗り物に乗っているようなものですからね。
自分の力でコントロールできないものの代表例は「他人」です。
人間関係に悩む多くの人は他人を変えようとしてしまいますが、
他人を変えることはできません。
人間関係を改善したいのであれば他人を変えようとするのではなく、
自分自身が変わることです。
あなたが嫌いな人はあなたが「嫌い」と思うから嫌なところばかりが目に付くのです。
自分の受け取り方や解釈の仕方を変えるだけで、
まったく違う風景が見えるようになります。
嫌いな人をあなたが苦しめているように思えますが、
実は自分の解釈によって自ら嫌いな人を作り出し自分自身を苦しめているのです。
「~しなければならない」
あなたは「~しなければならない」と口癖のように言ってしまうことはありませんか?
もしそうだとしたら、あなたは刺激に対して反応してしまうタイプの人です。
なぜなら「~しなければならない」というのは、他者ありきの言動だからです。
「○○してもらったからお返ししなければならない」
これは他者ありきの発言です。
別の言い方をすると他人軸で生きている状態です。
実はこの「しなければならない」の後には、
(なぜならば~だから)という言葉が省略されています。
今回の例でいうならば、「お返ししなければならない(なぜならば、お返ししなかったら嫌われるからだ)」といったような感じになります。
してもらったことに対してお返しをすることがダメだと言っているのではありません。
自立的(自分軸)で生きている人は、「しなければならない」からではなく「したい」からお返しをするのです。
これは自分が主体となっています。
他人の出方によって自分の在り方が変化することがないということです。
仮に「お返ししたくない」と感じてお返しをしなかったことによって相手から嫌われても、それで感情が揺れ動くことはありません。
すべて自己責任
なぜ多くの人は、依存的な姿勢で刺激に対して反応する生き方をしてしまうのでしょうか?
それは自分の人生に対して「すべて自己責任である」と思っていないからです。
目の前の現実は自分の内面を投影したものです。
良いことも悪いこともすべては自分自身が生み出しているのです。
そういう意識がないからこそ、「自分が不運なのはこの環境のせいだ」などと自分以外のものに責任を押し付けてしまうのです。
その思考パターンこそが不運を生み出している元凶です。
なぜなら、自分が変われば現実も(遅れて)変わるのに、
外側のものに原因を求めることでそのチャンスも逃してしまっているからです。
「目の前の現実はすべて自分が作り出している」ということが腑に落ちれば、
外側のものに責任を押し付けることはしなくなります。
自分で自分の人生を創造しているのだから、
出来事や刺激にいちいち反応することもなくなります。
「私は今、人生のどん底を味わっている。こんな悲惨な状況も自分で作り出しているというのか?」
と反論する人もいるかもしれません。
そういう人にお伝えしたいことがあります。
「あなた、人生のエンディングまでちゃんと見たんですか?」
そのどん底体験がきっかけでハッピーエンドが待っているかもしれませんよ。
人生は必ず良い方向に向かうようになっているのだから、
自分自身を信頼していればいいんです。
自分自身を信用せずに無理やり舵を切って自分でなんとかしようとするから、
どんどんおかしな方向に進んでいってしまうんです。
人生を良いものにしたいのであれば、自分の在り方を整えることです。
在り方を整えるためには刺激に対して反応してはいけません。
最後まで読んでいただきありがとうございます。